デザイナーという職業にはどんな未来がまっているのか

2018.12.14

デザイナーとかディレクターとか制作に携わりたい若者ってどれだけいるのかな?
自分が若いときはなかなかの人気職種でデザイン会社とか入るのはなかなかハードル高かったんですけど…。
今は特にweb系やUI/UXの需要が多いので人手不足な気がします。
そんな中、デザイナー予備軍である未来ある若者たちに、今後襲ってくるであろう岐路を考えてみて的なお話です。

具体的にどんなクリエイターになりたいのか。

今は必死に仕事をこなしたり、勉強したりがむしゃらにものづくりに励んでいることだと思います。
自分はどんなクリエイターになりたいのか。これはどんなものを作るデザイナーになりたいかという意味ではなく、何を目指すのかということです。
そこをちょっと冷静に考えてみましょう。
かっこよくいうと、「自分をディレクションできない人は他の人やものをディレクションできません」(師匠からの受け売りですw)ということです。

①佐藤可士和さんや、森本千絵さんさんみたいな、著名なアートディレクターに憧れている。
②そこまでではないけど、小さなデザイン会社くらいは持ちたいな。なのか。
③いやいやフリーランスでいつまでも現場主義!なのか。
④経営とか面倒だし、会社の中のトップディレクターが気楽。

デザイナーの行末はだいたいそんな所じゃないかと思います。
そしてどれが良いとか悪いかありません。ただ自分のスタンスをある程度考えておくべきかなと思います。

アートディレクターとして有名になりたい

いいですか?

①になりたいと思ってる人、先に言いますが残念ながらほとんどなれません。
もちろん著名レベルはいろいろあると思いますので一概には言えませんし夢を壊すようなことは言いたくないんですけどね…。
どうしてもなりたい人は、まずは大手広告代理店に入社することです。
電通とか博報堂とかですね。もしくは、ギリギリ大手のデザインプロダクションですね。
「実力があればいいじゃないか!?」なんてことはありません。そもそも、賞がとれるような陽の当たる仕事なんて電博くらいしか持っていません。やはり今の著名なADの方たちのほとんどが電博出身者です。
(もちろん必ずしもそうではないことは付け加えておきます。)

まずは、入社(そもそもそれが難しいんですけど)、その後とてつもない努力すること。努力ってデザインセンスを磨くとかそんな甘っちょろい事ではなく、仕事や作業もそうですが、お客さんとの折衝や社内営業もあるでしょう。寝てる暇もないくらい働いて働いて、そして運も見方にしてやっと道が開けるようなものです。
ちなみに電博に入社するには最低でも4大卒で、国立早慶くらい、もしくは美大・芸大なレベルくらいじゃないと厳しいのではないですかね。さらにはほぼほぼ新卒じゃないと難しいかもしれませんね?

ということはですよ、もし、あなたがまだ高校生や中学生ならば、死ぬほど頑張って勉強して上記のような大学へ行くことです。クリエイターなら美大・芸大がいいでしょう。まずはそこがスタート地点になるんです。
今、巷では大学なんて意味ないよね?時間の無駄だよね?なんて言ってる人が増えていますが、全然そんなことありません。

そして、もうすでに時遅しの人(自分もそうですが)は正面から行ってもスタート地点にも立てません。全く違うルートを開拓する他ありません。
それは、あなたが違う分野で有名人になればいいのです。デザインの良し悪しではなく、あなたが作ったデザインに価値がでます。起業家でもいいし、タレントでもいいし、なんでもいいです。とにかく名が売れないと話になりません。
もしくは違う分野じゃなくてもいいです。なにか尖ったものや活動を世にアピールできれば戦えるかもしれません。
なににせよ、とにかく圧倒的な努力が必要になると思います。

自分の制作会社を作りたい

そして、ほとんどの人が①を諦め、②か③に移行したいと思うようになります。
②と③の大きなマインドの違いは、自分のデザインに拘るか否かです。

②のように自分で会社を立ち上げて、拡大していくにあたり制作者を雇用していくようになると、どうしても自分は営業や経理的な業務が増えていくことになります。そうすると、通常業務においてある程度任せていかないといけません。それができるかどうかです。
このような仕事に就く人は、やはりクリエイター色が強く、デザインに対しての執着があるので、それを手放せない人(任せられない人)も少なくありません。
それと、人を雇う難しさに直面します。かかるお金もそうですし、マネージメントの能力が問われることになります。そもそも、違うマインドの人間と同じ組織としてどうやって一緒に仕事をやっていくのか…。そういった部分に悩むことになると思います。

フリーランスで自由にやりたい

③でのデメリットはやはり大型案件は厳しいというところ。もちろん案件次第ではプロジェクトチームを組んで仕事を受ける場合もあるんですが、信頼度などの面ではなかなか厳しいです。
ただ、自分次第でどうにでもなるし自由でフットワークが軽く、仕事はやりやすいと思います。海外旅行とか好きにいけますし、平日のディズニーランドもいけますw
全て決めて実行することができます。
反面、安定性がなく、仕事がなくなる不安と常に隣り合わせです。また、自分ひとりなので、病気や事故などでいつでも無職になれます…。
あとは社会的な信用がどうしても下がってしまうところでしょうか。ローンとか組むのが大変かもしれないです。

精神的に余裕をもって力を発揮したい

④は一番安定しています。特に現代ではデザイナー職(web周り)は人材不足で引く手数多だと思います。条件の良い安定した会社に入ってしまえばもしかしたら一生食い扶持に困らないかもしれません。
プロジェクトリーダーとして多くの仕事を捌いて、予算に恵まれ、多くの仲間に囲まれ、最新の機材も揃い、最高かもしれません(会社によるかw)
怖いのは倒産や解雇くらいですかね?あとは自分の裁量がどれくらいあるかで仕事のやりがいが変わってくると思います。
何も決められない、そんな会社であればきっと物足りなくなるでしょう。

なにが言いたいかというと

自分は学歴も実力も行動力もなかったので、①になんて到底なれませんでしたし、目指すことすら…orz。なので、そこを目指してる人は頑張り方を間違えないように、是非がんばってチャレンジしてほしい。
それと、芸大みたいな学校や大手の広告代理店に行けなくてもいろんなアプローチがあることを忘れないでほしいなと思います。
そして、もしその後に会社を興すのも、フリーランスになるのも、会社の中のクリエイターでいるのも、どんな道をいくことになっても、選択は自由ですが、自分のスタンスを間違わないこと。しっかり客観的に自分をディレクションして何をしていくべきか考えましょう。
そこを見誤ると、ちょっと勘違いしたクリエイターになっちゃいます。

言うほどそんなに簡単なことじゃないんですけどね!

なんか偉そうな事かいてますが、自分も全然なんで普段から自問自答の日々です。。

なんかとても真面目な内容になってしまって…。。。恐縮です。
そんなわけでまた!