WEBデザイナーに限らずイラストレーターやエンジニア、ライター、カメラマン等など制作系フリーランスの人たちによくみる、「安すぎる」「価値をわかってない」「無茶振りが多い」「いいなりになりたくない」「納期が短すぎる」などなどの愚痴。よく見かけますよね。もちろん、同じ制作業として共感ができる部分もたくさんあります。ですが、反論すべき部分も多いです。
もちろんクライアントは神様ではないので、絶対服従なんてする必要はありませんし、フリーランスであれば仕事を選ぶ権利もあります。全て自分の責任でご自由にされれば良いでしょう。それを前提の上で今日はそういう【ギャラの不満】に対して私なりの見解を書いていこうと思います。
フリーランスの人はギャランティについての交渉も自分で行いますよね。正直これが一番難しく、気が重い仕事かもしれません!
高く提示しすぎて、仕事にならないかもしれない…、安すぎてやる気にならない…などなどさまざまな葛藤に、苛まれると思います。
ただ、逆を返せば自分で自分の価値を決めるとても大事な仕事です。
ギャランティが、決まる過程は大きく分けて2パターンあります。
1.見積もりを出して決まる
2.相手から予算を提示される
1については誰でもない自分の責任において見積もりを作成するわけですから、文句もありませんね。
ただ、出した見積もりに対して「高い!」「ほかはもっと安い」などと言われると、愚痴も言いたい気持ちになりますよね。
2についても、金額的に合わなければ、とても残念ですが、お断りすれば良いだけですよね。
たぶん、両方とも皆さんは思ってる額より低いけど本音は受注したい。ってところなんだと思います。
例えば、10万円くらいはほしいと思っている仕事があります。しかし相手からは5万円を提示されました。さてあなたはどうしますか?
ただただ、安く見積もられた〜って気持ちになるのではなく、快くその仕事をうけれるように考え方を変えてみましょう。
その仕事自体に魅力はあるか
これが一番重要かもしれません。安くてもいいからやりたい仕事ってあるじゃないですか。自分はあります。その仕事ができればノーギャラでもいいです(本来はいいことじゃないと思いますが)。もしそういう仕事だったらきっと喜んでやりますよね!
または、次に繋がりそう…とか作品として良さそう、やったことないジャンル等など、仕事内容が新たなステップアップになりそうなものであれば、金額が安くても請け負うべきだと思います。
その人自体に魅力はあるか
これも実はすごく重要です。その人のためになにかをやってあげたいか、もしくはいずれその人があなたのためになるのか。そういったことを考えてみてください。
先にGiveするけど、takeしてくれる人なのか。そんな感じですね。例えば、次回は予算のある仕事ふってくれそうかな〜?とか、誰かあたらしいクライアント紹介してくれるかな〜?などなど。
そこまで打算的になる必要はないけど、大事なことですよね。
上積みはありそうか
交渉の余地があるのかないのかです。10万円!と主張するのではなく、すこしでも近づけることができそうかどうかということです。これは状況や雰囲気でわかりますよね。わからないようであれば探りを入れてみてもよいでしょう。「もう少しなんとかなるのと嬉しいんですが…、予算きびしいですか?」など。正直に話していいと思いますよ。
効率よくできそうか
これは、そもそも10万円がどのような根拠ででているのかによりますが、例えば10時間くらいの作業量で10万円と考えていた場合、工夫すれば5時間でできるようになるか。もしくは何かを省けば大幅に短縮できるのか。もしその何かが重要なものでなければ、その部分を交渉するのはとても良いことです。
お客さんはこちらの作業内容などわかるはずもありません。「実はこれ、結構手間のかかる部分なので、この仕様をこう変えたらコストも安くできますがどうですか?」などなど、逆に提案してあげましょう。個人的にはこれはとても重要だと考えています。
4万円でやってくれる人を知っているか
これは、最後の手段です。どうしてもその金額では自分の手が回らない(他の案件に時間を割く必要がある)場合は、自分でマネジメント可能な経験の浅い若手などに振るということです。この場合はマネジメント必須なので注意が必要です。
もしくは、自分より格段に得意分野の人に外注することです。専門的にやってるひとがいる場合、自分より効率よくできるため、コストも抑えられる可能性があります。
ただ、正直いってあまり得策ではないと思います。外注に出すというのはリスクもかなりあります。できることなら外注をお願いするのであれば、大きな予算をあげる努力をしてあげてほしいです。
まとめ
このように、ただ「安すぎる!」「価値をわかってない!」とか文句を言う前に、その仕事をどう受注すべきかをまずは考えてみてください。
もし、自分に相当の実力があり、引く手数多の状態であれば、断ることもいいでしょう。(ただ、その場合も丁寧に対応するようにしましょうね)
また、あまりにも自分の考えとかけ離れてたり、楽しくなさそうだったり、どうしても気乗りしないものは、しっかりとお断りしましょう。そこは真摯な気持ちで。
ですが、せっかくあなたにオファーをくれた方を、大事にしてください。相手の身になって考え、主張すべきことは主張し、お互いがwinwinで気持ちよく納得して仕事ができるようにしましょう。